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ヒートショックは冬の季語?

俳句のネタではありません。ご自宅に潜むリアルな「静かなる刺客」。暖かいリビングから一歩、氷の回廊(廊下や脱衣所)へ足を踏み入れた瞬間の、あの血圧ジェットコースターです。


消費者庁のデータでも、この温度差が引き金となる入浴中事故のリスクが指摘されていますが、多くの方が「暖房機をつける」という対症療法に留まっています。

しかし、プロの視点から言わせていただけば、問題の本質は「脱衣所が寒いこと」そのもの。つまり、家の「断熱性能」が低すぎることにあります。


国土交通省は、ようやく2025年から新築住宅における「断熱等級4」の適合を義務化しました。しかし、正直なところ、等級4は「最低基準」にすぎず、冬の寒さ、つまりヒートショックの根本リスクを解消するには力不足です。


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問題点1:「うちは新築(または築浅)だから大丈夫」という思い込み

もしそのお住まいが「断熱等級5」以下であれば、安全とは言えません。建物内の温度差を少なくするには「等級6」以上を目指すのが理想です。家全体を高性能な魔法瓶のようにすることで、そもそも「寒い場所」をなくす。これが最も確実なヒートショック対策であり、究極の「室内ハワイ化計画」への道です。


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問題点2:「古い家だから、リフォームは無理」という諦め

大規模な断熱改修が難しくても、諦めるのは早い。ご提案の通り、TOTO様の「三乾王」や洗面所暖房機は、非常に有効な「次善の策」です。リビングとの温度差を5℃以内に抑えるのが理想。入浴10分前からスイッチオン、を合言葉にしましょう。

※予算的にOKなら乾燥機能付を選ぶと良いです。カビを抑制してくれます。

 憧れる方も多いミストサウナは、不具合(その多くは施工不良が原因ですが)のご相談も少なくないためイマイチなのでお勧めしません。


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まとめ

ヒートショック対策は、「我慢」か「贅沢な設備」かの二択ではありません。「住宅性能」という土台を見直すことが、ご家族の安全と、冬の朝スッと布団から出られる快適な暮らしに直結します。

まずは、ご自宅の脱衣所に温度計を置いてみてはいかがでしょう? そこに表示される数字こそが、皆様の住まいの「健康診断」の結果です。

 
 
 

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